こんにちは 今回ブログを担当させていただくヒカルです。
クイックステップの第3回目が桜が丘区民センターにおいて開催されました。
以下が今回講習されたステップです。
クイックオープリバース SSQQS
テレマーク SS(男子のカウント)
テレスピン SS(男子のカウント)
ハイホバー SS(SS)
スリースウェイチェンジ SSSS
オープンナチュラル SQQ
オープンフィニッシュ SQQ
クイックオープンリバース SSQQS
ベーシックステップですが、最後のSカウントでリバースピボットを行います。
ピボットとは、足を前方または後方に出しその足だけで回転することを言います。
このときもう一方の足は、回転する足に対して一直線上に置くようにします。
ピボットは、ナチュラルの前進・後退およびリバースの前進・後退の全方向において使うことができます。
右回転するピボットをナチュラルピボット、左回転するピボットをリバースピボットと呼びます。
ここでは、男子右足後退、女子左足前進のリバースピボットを行います。
ピボット回転の終わりのタイミングで男子は回転した右足でフロアを押すようにすると次のステップにつながるムーブメントをスムーズに出すことができます。
テレマーク・テレスピン
テレマークとこれに続くテレスピンは左回転バリエーションステップの王道ともいえるポピュラーなものです。
テレマークのスッテップ名の由来は、以前のブログでも書いていただいたように近代スキーの基礎といわれるテレマークスキーからきています。
男子が女子をまたぐようにして回転を起こすところがテレマークスキーの滑り方に似ているようです。
テレスピンは回転を起こしてテレマークに入って行くところから名づけられているようです。
ここには重要なテクニックが含まれているので項目を分けて書いていきます。
◆カウントの取り方◆
男子は左足前進からの4歩をSSSSのカウントでとります。
これに対して女子は、使う足は6歩ですがテレスピンにはいるときの左足をポイント・ピボットと使うので、タイミングの一例としては、次のように考えられます。
S(右足後退)Q(左足後退ヒールターン)Q(右足前進)Q(左足前に出してポイント)
Q(左足でリバースピボット)Q(右足後退)&(左足後退ヒールターン)
ただしこのようにスピードが出て歩数の多いステップのカウントの取り方はいろいろあるので、要は男子の動きとかみ合えばいいのであって、大胆にいえばカウントは目安にすぎないとも言えるでしょう。
◆リバース回転(左回転)のテクニック◆
スタンダードダンスの回転は一人で回るのではなく二人で回ります。そして男女はお互いに半身左にずれて組んでいます。
このためナチュラル回転に必要なテクニックとリバース回転に必要なテクニックは全く異なります。
まず、リバース回転においてはフレーム(腕のホールド)は回転させないでキープするようにします。
例えば前進者が回転しようと思ってフレームを回してしまと、後退者を自分の領域に引きずりこむことになり二人は重なりバランスも崩れてしまいます。
次にリバース回転は背中を回転の軌道に合わせ回すことによって回転するようにします。
誤解を恐れずにいうと、ナチュラル回転は回転軌道方向に前進であるのに対して、リバース回転は後退なのです。
◆ヒールターンについて◆
テレマークは女子のヒールターンを伴います。
テレスピンと合わせ短時間のうちに2度のヒールターンがあり、このことが女子のステップを難しくしているといえます。
講習ではヒールターンが正確にできなくても、足を踏んでいればステップの流れはこなせると説明していただきました。
このステップに慣れている人はタイミング良くヒールターンをすることにチャレンジしてみてください。
参考までにヒカルが考えているヒールターンのポイントを書いてみます。
① 右足をフロアに着地するところから右足で左足を引き寄せます。左足は振るのではなく引き寄せられるようにします。
② リバース回転なので、上のフレームを回すのではなく右足で回転するのですが、左足を引き寄せはじめた最初のタイミングで回すのではなく直線的に引き寄せておいて左足がかなり近づいたところで右足により回転しつつ両足をそろえるようにします。
◆セイムフットポジションとスピンテクニックについて◆
男子の2歩目右足体重で左足を進行方向に伸ばしたときにセイムフットポジションを通るようにします。
女子は最初のヒールターンを終えて右足をステップし、右足体重で進行方向に左足をポイントします。
男子の右足内股関節と女子の左腰がコネクトするようにして、男女共に右足で体重を支えていることからセイムフットポジションと呼ばれるわけですね。
講習では一言このポジション名に触れていただきました。
このポジションで止まるまわけではありませんが、このポジションを通ることを意識することによって二人の位置関係は良くなります。
次に女子は左足で回転することになります。テレスピンのスピンの部分ですね。このとき男子は右足でフロアを押しつつ左足を回すようにします。この動きが女子の回転を助けることになります。
ハイホバー SS(SS)
一連の左回転の最後にラインフィガーであるハイホーバーを踏みます。
男子は左足に立って上体を左方向に使うことからオーバースウェイ系統のステップとして位置づけることも可能だと思います。
女子は右足に立って左足をバレエで言うパッセの状態に持って行くのですが、このとき女子は左足を男子の右足にタッチさせることによりスピードのでた動きを止めるようにすることを飛鷹先生から説明していただきました。
スリースウェイチェンジ SSSS
このステップは別名バレルロールという呼び名があります。大きな樽の中をころがるイメージです。右回転のなでサンバのナチュラルロールの感覚に似ていますね。
後退内回りのときは右サイドをスイングさせ、前進外回りのときは左サイドをスイングさせつつ踊ります。
決してフレームをギッタンバッタン上下させるわけではないとのことです。
体の傾きであるスウェイを変化させて行くわけですが、スウェイとはフレームを傾けることではなくフレームに対して脚部やボディや首・頭等の身体部分を変化させて行くこととしてとらえるということをご指導いただきました。
フレームはすなわち相手(パートナー)であり、マンションでいうなら共用部分ですね。それに対してフレーム以外の部分はマンションの専用部分であり、自分自身の専用部分を駆使してフレームの形を維持し運んでいく意識が、スタンダードダンスにおいてまず意識すべきことなんですね。
ここまでのステップは、昨年のクイックステップにおいても習ったステップだったということもあり、皆さん比較的スムーズであるとの評価をいただきました。
動画はこちらから
ここからのステップは最初に戻すためのステップであると同時にチャレンジステップへのエントリー部分でもあります。
まずは最初に戻すパターンのステップから
オープンナチュラルターン SQQ
オープンフィニッシュ SQQ
上記のステップを2回繰り返した後、最初のナチュラルターンに戻します。
このステップは一見シンプルなつながりのように見えますが、実際に踊ってみると意外と難しいという声が多く聞かれました。
理由はアウトサイドに出るのをお互いに繰り返すところが対応しきれていないことによります。
そこで、飛鷹先生からアウトサイドにパートナーを導くための方法を解説いただきました。
例えば男子後退で女子を右のアウトサイドに導こうとする場合には、右足を後ろにステップするときに右腰を中心として右サイドを後ろに引くようにするという説明でした。
下(足)の動きと上(ボディ)の同じ側を一緒に動かす動作ですが、このようなムーブメントをダンス用語でサイドリードまたはサイドリーディングといいます。
身体の上下の反対側を同時に動かす動作であるCBMとは真逆の動きであるといえます。
ヒカルの愛読書であるアービン・レガシー(ビル&ボビー・アービンのダンス・テクニック)にはアービン先生の言葉として次のように書かれています。
「アウトサイド・パートナーに出るには、常に前のステップでサイド・リードを使え!」
以上により最初のナチュラルターンに戻ることができ、今年のクイックステップのフィガーもひとまず完結させることができました。
しかし、これまでのステップではまだ飽き足りないという貴方のためにチャレンジステップを用意していただきました。
さすがギャラクシーダンスクラブ、サービスが行き届いています。
チャレンジステップの内容です。
オープンインピタスターン SQQ
バックコントラチェック S&S
オーバースウェイ×2回 &S&S PP SS
これは機敏な動作の中にジャンプと瞬時のラインフィガーを繰り返して行くクイックステップならではの魅力的なバリエーションフィガーです。
飛鷹先生に踊っていただきましたが、会場には感嘆と歓声が満ちていました。
このステップの中では、バックコントラチェックについて触れておきましょう。
通常のコントラチェックでは、男子は左足を右足の一直線上またはもう少し右側に前進させてシェイプをとりますが、バックコントラチェックでは男子右足後退、女子左足前進させて通常のコントラチェックと同じシェイプをとるようにします
この日はなかなか盛沢山な内容で、この後これまでのステップの中からティプシーを行う際のプリパレーションの仕方について解説いただきたいとの事前リクエストがあったとのことで説明いただきました。
男子はティプシーに入る前のステップで右足をアウトサイドに前進するときに、右スウェイをかけて右方向(女子の方)を見ます。
女子は左足後退で左スウェイになります。
そして出した右足でフロアを押しつつスウェイを左にチェンジしつつティプシーに入るようにします。
このとき上体はメトロノームのように動きつつティプシーtoレフトに入って行きます。
プリパレーションのステップはカウントSですから落ち着いて行うことができ、早いカウントのティプシーに備えることができます。
プリパレーションをとった方がスムーズに踊れると、踊れる女性会員の声を複数聞くことができました。
ヒカル自身以前に元世界チャンピオンのミルコ・ゴッツォーリがこのステップを踊る映像を見たときに、ティプシーそのものよりもプリパレーションステップの雄大さが強く印象に残ったのを覚えています。
なお、ティプシーはベーシックステップであるティプルシャッセのバリエーション形としてとえることができます。
ティプルシャッセのカウントは、QQS QQSなので、ティプシーを始めて経験する方は、ティプルシャッセのカウントでまず練習するのも有効な方法だと思います。
以上がクイックステップ第3回目の例会の内容になります。
ぜひ動画と合わせてごらんください!
次回はいよいよクイックステップの最終回、総復習と踊りこみになります。
そして、例会終了後にはハロウィンダンスパーティーを予定しています。(詳細はこちら)
仮装の用意のない方も飾りものの貸出しがあり、大丈夫です。
そして飛鷹先生もパートナー先生とともに参加していただけるとのことです。
ギャラクシーダンスクラブ・ハロウィンの夜を是非一緒に楽しみましょう!